雑記帳

乙女ゲームやBLゲームの感想などなど気ままに

クラブスーサイド感想(舞渕)

※去年書いた感想ですがせっかくなのでブログに…


彼らの命をどうしようもなく愛している


クラブ・スーサイド(自殺同好会)というタイトルから精神面への殺傷能力の高さと人を選びまくりそうな本作、すごく魂に刺さる作品でした。

公式サイトによると「アンチロマンス乙女ゲーム」というジャンルだそうです。

プレイ前は攻略キャラはみんな目が死んでる病んでる生きにくそうな男をカウンセリングする過激派乙女ゲームをイメージしていましたが、まさかの「必ずしも恋愛関係になれるとは限らない」という文面を見つけ別の意味で戦慄しました。

どちらかというとヒューマンドラマノベルゲームというイメージですね。
恋愛がテーマではなく、人の生死についてを描いてるのですごくすごく考えさせられた1週間でした。(ゲーム内の時間軸が1週間ですが、ちょうど私がプレイにかかった期間も1週間でした…7日後に死ぬDK…)
プレイ中はア○パンマンの曲の歌詞が脳内にリフレインしていました。


自殺という重いテーマの本作、鬱々とした暗さはもちろんありますが私はすごくかなしくてやさしくてあたたかいストーリーだと思いました。
死ぬことに対して肯定はしないんですけど、死ぬなんてダメ!と否定しないで生きて欲しいと願うけれどどんな結末でも彼の選んだ道に寄り添うところが好きですね。
そして文章もとても詩的で雰囲気にもピッタリでした。林檎ちゃんの主人公にしては珍しい毒のあるスラングなところもまたギャップがあって良かったです。


初回プレイは百合厨こと舞渕くんでした。
乙女ゲームで見たことのないパワーワードにつられてフーンおもしれー男と真っ先にやりました。
理知的で頼れてユーモアのある副会長で優しそうな雰囲気でゴリゴリのピアスすごく性癖ですありがとうございます。
他のキャラが主人公ちゃんを抱きしめるなか、一人自分のことを抱きしめそうな舞渕くん好きですね!
私の想像をはるかこえておもしれー眼鏡でした。

まさかの初回EDはこのゲームで一番刺激が強いと思われるED18でした。
むしろこのゲームはこういう感じやな分かったぜ!と覚悟したのですが他キャラに比べると、視覚という衝撃具合では公式様がおっしゃってる通り舞渕くんがトップでしたね!

正直めちゃくちゃ死なせたくなかったんですけどゲームは先にBADEDから見る派なので、初回やったのですがいやほんと…すごかったですね…
他キャラもそうですが声優さんの演技に感服しました。死んだ経験がおありですか…??というくらい。

彼のルートは 死ぬ恐怖心を払拭する最高の百合に出会うために「百合探しの旅」に一緒に出るというちょっと何いってるか分からないところからスタートします。

主人公ちゃんも一人百合に荒ぶる彼に対して心の中で結構ドン引き&辛辣で面白かったですね。
私は百合は守備範囲にありませんが、舞渕くんのユリトーーーク!はじっくり聞いて見たいですね。

彼のアイデンティティでもある「百合」を好きになった理由も彼の深淵の闇に直結しそうでストーリーにうまく絡んでいて興味深かったです。

時折彼が見せる「少女性」がすごく魅力的でした。オネェのような男性が女性っぽく見せるのではなく舞渕明陽は少女…JKなんですよね…これは恋愛できんわ。

スチルの表情やセリフの塩梅も絶妙で素晴らしかったでく。

そして彼の生存ED。
送辞にグッと来ました。
私はこのEDが二つ目に見たのですが全ED見たあと最後にやってもまた感慨深いかなと思いました。
あの彼が絶望しても生きてと、あの彼が眼鏡を外して言葉を紡ぐ姿に泣けてきますね。
それでも彼の送辞を他のキャラたちは聞いてないことにめちゃくちゃしんどくなりましたね…みんな副会長の話聞いて頼むよ……

あと他キャラもそうなんですけど、生存EDでもその日たまたま生きようと思っただけなのかもしれないのがすごく人生…と思いました。でも生きるのってそれの繰り返しなんですよね〜〜〜〜
いやでもみんな生きてくれ〜〜〜〜!!!と叫ばずにはいられませんでした。